豆知識

【献上米や祭儀の内容はこんなに違う】新嘗祭と大嘗祭 内容の違い

たむ
11月23日には新嘗祭が行われます。

祭儀の内容については宮内庁職員ですら知らないとされており、神嘉殿の中ではどのようなことが行われているかはトップシークレットです。

したがって、祭儀の内容についての詳しい説明は天皇家の人間しかできません。

もちろん、ネット上どこを探しても「即位後初めての新嘗祭が大嘗祭だよ」程度の説明しかされていません。

 

しかし人間という生き物は内緒にされると余計に気になってしまうもの。

たむ
今回は新嘗祭と大嘗祭の違いについて明かされている範囲で説明していきます。

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新嘗祭とは ~わかりやすく説明~

新嘗祭とは天皇がその年に収穫された新穀などを神に供えて感謝の奉告する祭儀です。

どのような起源で新嘗祭が行われるようになったか、それは記紀に記されています。

日本書紀では「天孫降臨の際に高天原の神聖な稲穂を持たせた」とされており、これが日本の稲作の起源とされています。神様からいただいた稲穂によって稲作がもたらされたため、その年の収穫に感謝する儀式として行われるようになったのです。

また、宮中では皇極天皇の御代(7世紀半ば)には新嘗祭が行われていたと記述されています。

 

では新嘗とはどのような意味なのか。

「新」とは新穀、「嘗」とは食す ということを表します。

したがって 「天照大御神にお越しいただいて、米や野菜、魚などをお供えしてもてなす」ということを指します。

五穀豊穣を感謝し、皇祖神と供食することで神霊と一体となり、天皇としての霊験を新たにするのです。

 

新嘗祭の式次第と内容

新嘗祭は宮中三殿(賢所・神殿・皇霊殿)と廊下で結ばれた神嘉殿で23日夕方から24日未明にかけて、夕の儀暁の儀の二回に分けて行われます。

夕の儀 18時~

掌典職(宮中祭祀を担当する部門)の祝詞の後、掌典職を先頭にして、その後純白の衣装をまとった天皇陛下が神嘉殿に入られ、その後を侍従が三種の神器を持って入ります。

その後、皇太子殿下と皇太子の証である「壺切御剣」とともに入られます。

神嘉殿の中は見ることができないが、中には神座があり そこには畳と枕が置かれているとされていますが、これは天照大御神に翌朝までお泊りいただくためです。

 

天皇陛下自身で神饌をつくられ、それを采女と言われる女官が天照大御神と天皇陛下に配膳します。その後、天皇陛下は御告文を読んで神に感謝してから、御直会でこれを召し上がります。

この儀式には皇太子ですら参加することができず、皇太子殿下は廊下で待機され天皇陛下の所作が終わってから拝礼し、続いて皇族と参列者が神嘉殿前の庭から拝礼します。

 

暁の儀 23時~

暁の儀では夕の儀と同様に儀式が進められます。

神嘉殿の前庭では篝火かがりびが焚かれ、宮内庁楽部の楽師が和琴や笛の音に合わせて神楽歌を歌います。

昭和天皇は69歳の時、医師から暁の儀の参加を止められました。また70歳になってからは夕の儀も参加時間短縮のため途中から参加され、途中で退出されていました。平成23年以降は、現在の上皇陛下も夕の儀と暁の儀の参加時間を短縮されています。

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新嘗祭と大嘗祭の違い

即位後最初の新嘗祭が大嘗祭ということは皆さんご存じだと思います。

たむ
では、祭儀の内容はどのように違うのでしょうか。

 

その1 祭儀の場が違う

新嘗祭では神嘉殿で祭儀が行われます。

一方、大嘗祭では大嘗宮と呼ばれる祭殿をつくり天照大御神をお迎えして儀式を行います。この祭殿は「悠紀殿ゆきでん」「主基殿すきでん」という建物を含む木造建築からなります。この祭殿は一般公開され数日後に取り壊されます。

悠紀とは斎酒(ゆき)とも表され神聖な酒を意味し、主基とは「次」とも表され、悠紀に次ぐという意味です。

 

その2 参加者の違い

新嘗祭には女性皇族は参列することができません。

一方で大嘗祭には皇后の参列があります。

 

その3 献穀米の違い

新嘗祭では全国でつくられた献穀と皇居で天皇がつくられた米を混ぜて使います。

この献穀という制度は古来から続けられており、現在は各都道府県の農業団体などが献穀する農家を選びます。その後「お田植祭」と「抜穂祭」を行い 収穫された米が皇居に送られ、農家の代表者は天皇陛下に報告を行います。

これに対して大嘗祭では「悠紀田ゆきでん」や「主基田すきでん」と呼ばれる田でつくられた米が使われ、この田は古代から伝わる亀トきぼくで決められています。令和の大嘗祭では「悠紀田」は栃木県高根沢町大谷下原で銘柄は「とちぎの星」、「主基田」は京都府南丹市八木町氷所で銘柄は「キヌヒカリ」でした。

 

その4 費用が違う

皇室費は「内廷費」「宮廷費」「皇族費」に分類されます。

「内定費」とは天皇、上皇及び内廷皇族の生活等日常生活に関する費用

「宮廷費」とは公的な活動や皇室財産の管理等に関する費用をいいます。

新嘗祭を含む宮中祭祀は政教分離の原則から私的な行為とされており、内定費から支出されます。令和二年度は3億2000万円が内廷費として計上されています。

 

一方、大嘗祭は公的な活動とされ宮廷費から支出されており。令和の大嘗祭では27億円が支出されました。

宮廷費とは公的行為に関する費用であるため、大嘗祭は公的活動であるということになります。

これについて政府は「大嘗祭は宗教的性格は否めず国事行為とは言えないが、皇位の世襲制をとる我が国の憲法下においてはその儀式について国として深い関心を持ち、その挙行を可能にする手立てを講ずることは当然であるため、大嘗祭は公的性格を持ち 大嘗祭の費用を宮廷費から支出することが相当である」と説明しています。

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新嘗祭と勤労感謝の関係

11月23日は新嘗祭が行われる日であり、勤労感謝の日でもあります。

たむ
では、両者にはどのような関係があるのでしょうか。

 

明治5年(1872年)に太政官布告によって紀元節(後の建国記念日)や天長祭(後の天皇誕生日)と共に祝日に定められました。しかし戦後には新嘗祭を祝日とすることには反発が上がり、国事行為とは切り離されたため昭和23年7月「国民の休日に関する法律」で勤労感謝の日として定められることになりました。

したがって、勤労感謝の日とは五穀豊穣に感謝する新嘗祭をルーツにして「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」ことを目的に定められて日です。

 

 

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