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鳥居の種類と意味を神職がわかりやすく解説|神明鳥居・明神鳥居・八幡鳥居など

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鳥居の種類と意味を神職がわかりやすく解説|神明鳥居・明神鳥居・八幡鳥居など

こんにちは。神職の けん です。

神社を訪れると、まず目に入るのが鳥居です。

多くの方が何気なく鳥居をくぐって参拝していますが、「鳥居にはどのような意味があるのだろう」「なぜ神社には鳥居があるのだろう」と疑問に思ったことはないでしょうか。

実は、鳥居には神社ならではの大切な役割があり、その形もさまざまです。

今回は、鳥居の起源や役割、構造、そして代表的な鳥居の種類について、わかりやすくご紹介します。

鳥居の起源は神話の時代に遡る「止まり木の説」

鳥居は奈良時代にはすでに存在していたと考えられています。しかし、その起源については現在でもはっきりとは分かっていません。

よく知られている説の一つに、「天照大御神が天岩戸にお隠れになった際、にわとりが止まった木が鳥居の始まりになった」というものがあります。

しかし、神話上には「止まり木」という記述はなく、この説の真偽については定かではありません。

 

鳥居の役割は日常の世界と神様の世界の境界

鳥居は、私たちが暮らす日常の空間と、神様がお鎮まりになる神聖な空間との境界を示す役割を持っています。

そのため、鳥居をくぐることは、神様の御前へと足を踏み入れることを意味するのです。したがって、鳥居をくぐる際には身だしなみと心を整える必要があります。

 

鳥居は笠木・貫・額束・楔・島木等で構成される

 

① 一番上の横木:笠木(かさぎ)

② 二本目の横木:貫(ぬき)

③ 笠木と貫の間:額束(がくづか)

④ 貫と柱を固定する部材:楔(くさび) と言います。

 

鳥居は神明系と明神系の2種類に分類される

鳥居は神明系と明神系に分類されます。ここからは、この2種類の分類をさらに細分化して名称と特徴を紹介していきます。

 

神明系は直線的な柱と横木で構成される簡素な形

神明系の鳥居は、柱や横木がまっすぐで、全体的にシンプルな形をしているものが多いのが特徴です。

 

伊勢の神宮等で用いられる神明鳥居

 

笠木 直線的で、断面は五角形
貫 柱より外側に出ていない
額束 なし
楔 あり
主な神社 伊勢の神宮

写真は伊勢の神宮(外宮)です。

靖国鳥居は丸状の笠木が特徴

笠木 直線的で、断面は丸状
貫 柱より外側に出ていない
額束 なし
楔 なし
主な神社 靖国神社

八幡鳥居は神明系と明神系の特徴を併せ持つ

笠木 直線的で、下部に島木が付属している
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
主な神社 石清水八幡宮

八幡鳥居は、神明系と明神系の特徴を併せ持つ鳥居です。反りのない笠木は神明系の特徴ですが、島木や額束、柱から突き出した貫などは明神系に見られる特徴です。そのため、両者の中間的な形式として扱われることもあります。

 

明神系は笠木が反っており、島木・額束がついている

笠木が反っており、その下部には島木が、また額束が付いていることが多いのが特徴です。

 

明神鳥居は沿った笠木と島木が特徴

笠木 反っており、下部に島木が付属している
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
主な神社 八坂神社

一般的な明神系の形です。

台輪鳥居は台輪と亀腹があり、稲荷神社で多く用いられる

笠木 反っており、下部に島木が付属している
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
その他の特徴 台輪と亀腹がある
主な神社 伏見稲荷大社

台輪鳥居は、明神鳥居に「台輪」と「亀腹」と呼ばれる円盤状の部材を付けた形式です。柱と島木の接合部に「台輪」、地面と接着している部分に「亀腹」があることで構造が補強され、見た目にも重厚感が生まれます。伏見稲荷大社をはじめ全国の稲荷神社で多く見られることから、「稲荷鳥居」と呼ばれることもあります。

両部鳥居には柱の前後に支えが付く

笠木 反っており、下部に島木が付属している
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
その他の特徴 柱の前後に支えがついている
主な神社 厳島神社

両部鳥居は、通常の鳥居の前後にそれぞれ2本ずつ、合計4本の控え柱(稚児柱)が付いた形式です。控え柱によって鳥居全体の強度が増し、堂々とした印象になります。

「両部」という名前は、かつて神仏習合の時代に広まった両部神道との関わりから付けられたとされています。現在では、神仏習合以前から同様の形式が存在した可能性も指摘されており、名称の由来については諸説あります。

三輪鳥居(三ツ鳥居)には両脇に袖鳥居が付く

笠木 反っており、下部に島木が付属している
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
その他の特徴 鳥居の両脇に小さな鳥居がついている
主な神社 大神神社

三輪鳥居(三ツ鳥居)は、中央の鳥居の左右に小さな鳥居が連結した珍しい形式の鳥居です。三つの鳥居が一体となった独特の形をしており、大神神社は御神体である三輪山と拝殿の境界に建てられています。

なお、私が奉仕している名古屋大須の三輪神社にも同様の鳥居があります。潜ることができる三輪鳥居は珍しく、当社では「茅の輪のように八の字にくぐると三倍のご利益がある」と古くから伝えられています。

 

山王鳥居は笠木の上に合掌のような三角形の構造が付く

笠木 上部に三角形の構造、下部に島木が付く
貫 柱より外側に出ている
額束 あり
楔 あり
その他の特徴 鳥居の両脇に小さな鳥居がついている
主な神社 大神神社

山王鳥居は、笠木の上に山形の部材が取り付けられた独特の形をした鳥居です。笠木の上部が合掌しているように見えることから、「合掌鳥居」と呼ばれることもあります。

この形式は、日吉神社を中心とする山王信仰と結び付いた鳥居として知られています。

 

まとめ

鳥居は、神様がお鎮まりになる神聖な空間と、私たちが暮らす日常の空間を分ける大切な境界です。

また、一口に鳥居といっても、その形にはさまざまな種類があり、大きくは「神明系」と「明神系」の2つに分類されます。それぞれに異なる特徴があり、神社の歴史や信仰を知る手がかりにもなっています。また、下記のようにさらに細かい分類ができます。

神社を参拝する際には、お願い事をするだけでなく、鳥居の形や構造にもぜひ注目してみてください。普段は見過ごしてしまうような違いに気付くことで、神社巡りがより一層楽しくなるでしょう。

 

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  • この記事を書いた人

神職〈けん〉

神社で生まれ育ち、名古屋市大須の三輪神社で奉仕する神職です。キリスト教系の学校で学び、法学を修めた後、神職となりました。「神社をもっと身近に」をテーマに、このサイトを運営しています。

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