豆知識

【七五三とは】歴史と神社でのご祈祷・写真館での撮影を行う現代的な意味について

日本には七五三という伝統の人生儀礼があり、世間的にも広く認知されています。しかしながら、その高い認知度の一方で七五三の詳細を理解している方は少ないと思います。

また、インターネットで七五三について検索すると多くの写真館等のWebサイトが見つかりますが、神道的な立場からの説明をしているページは少ないと思います。

たむ
今回は神社で神様に奉仕している私が七五三詣の歴史や意義について詳しく紹介します。

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七五三とは平安時代の宮中行事を参考にして江戸時代に始まった髪置・袴着・帯解の儀式

七五三とは第五代将軍徳川綱吉が息子の徳松の無事成育を祈願したことが、関東の庶民を中心に広がり、今では全国で見られるようになった日本の伝統的な人生儀礼です。

たむ
まずは、それぞれの祝い年について紹介するよ

七五三では3歳を髪置、5歳を袴着、7歳を帯解と呼びます。

 

3歳の「髪置」は短く整えていた髪を伸ばし始める儀式

平安時代には男女児ともに髪は短い状態が保たれるように切られていました。3歳になると短く切りそろえるのをやめて伸ばし始めることになっており、伸ばし始める際に行う儀式を髪置と言います。
元来は子どもが白髪になるまで長生きするようにという意味を込めて白の綿帽子を被らせるということも行われていましたが、現代ではこれを行うことは一般的ではなくなっています。
現在は女児のみの儀礼とされますが、地域によっては男女問わずに行う場合もあります。

 

5歳の「袴着」は、子どもが初めて袴をつける際に行なわれた儀礼

平安時代の宮中では男女児ともに袴をつけることが通例であり、男女ともに名声のある人に袴をつけてもらうということが行われていました。

時代が経過し、江戸時代になると袴をつけるのは男子に限定されたため、五歳の儀礼は男子のものとされていきました。ただし、地域や神社においてはこの伝統を重視し、男女児どちらにも関わる儀礼であるとしているところもあります。

7歳の「帯解」は付け紐のある着物をやめ、初めて帯を締める祝い

子どもは生まれた時には産着を着せ、以降は成長段階に合わせて一つ身、三つ身、四つ身を着ていました。
この内、一つ身と三つ身には付け紐があり、四つ身ではそれがありません。付け紐の代わりに帯を締めるようになったことが帯解の儀礼の由来となりました。

過去と現代における七五三の意義についての説

冒頭でも述べたように現代において広く認知されている七五三ですが、どのような意義を持って広まってきたのでしょうか。

たむ
ここからは過去と現代における七五三の意義に関する説を2つ紹介します。

七五三の祝いは髪型や着物の変化による成長段階の確認

ここまでで紹介してきたように、祝い歳は「髪置」「袴着」「帯解」と全て髪型や着物などの容姿に関わるものになっています。

幼児期の外見の変化は著しく、子どもが成長したことを大きく実感することのできる要素1つであり、七五三は子どもの成長段階の確認のために行われるものであると考えることができます。

七五三の祝いは神と社会からの承認を得て、地域社会の一員となるための儀礼

七五三に関する儀礼では挨拶回りや人を招いて食事をするということが行われていました。
3歳・5歳・7歳を経て、神社においては氏子の仲間入りを許され、以降は祭事にも加わるようになっていきます

現代は医療の発達によって幼児の段階で命を落としてしまうというケースは少なくなっていますが、かつての幼児死亡率は非常に高かったはずです。大人への成長の段階が開け、地域社会において神事等の重要役割を果たすことができるようになってきた年齢として、神社に参拝しこれまでの成長とこれからの守護を祈るとともに地域社会への仲間入りを果たすことを示すためにお披露目を行うことが七五三の意義であろうと考えられます。

現代における七五三の意義について

七五三とはどのような日かという問いに対して、かつては神社に参拝に行く日という回答をするものが大多数を占めてましたが、近年は家族で写真を撮る日であるとの回答がかなり多くなってきています。

実際、七五三とインターネットで検索すると表示されるWebサイトのほとんどは写真館や衣装店が運営しているものであり、七五三市場の成長が伺えます。神社でも写真館と提携したことで参拝者が増えたという事例も数多く報告されています。

現代においては神社への参拝と同様に写真撮影が重視されていることを考慮すれば、成長段階の確認が大きな意義となっていると考えられます。一方で、地域と神社の関係が薄れてきていると指摘されている昨今においても、の神社への七五三詣が著しく減少しているということはないようで、神への守護を願うことも重視されているようです。

現代においては成長段階の確認と記録を第一義として、非日常を体感するイベントとして神社への参拝が行われているのではないでしょうか。神社で神様に奉仕する神職としては、七五三詣を行うきっかけは何であるにせよ、授けられた命に感謝し、立派な日本国民として社会に貢献することのできる大人に成長することを祈念して七五三詣を奉仕し、お子さまにとって神社が楽しく居心地の良い場所であると感じてもらえるような神社づくりが大切であると考えて日々奉仕に勤しみます。

 

 

 

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