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【皇室の費用とは】内廷費・皇族費・宮廷費の違い「御手元金や宮内庁の管理となるのはどれ?」

皇室の費用には内廷費・皇族費・宮廷費があり、これらの使い道は皇室経済法で定められています。

今回は皇室の費用について、その違いに着目しながら紹介していきます。

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内廷費とは天皇と内廷皇族の日常生活費のための御手元金で宮中祭祀の費用と掌典職の給与もここから支出される

内廷費とは天皇と内廷皇族の日常費のことを言います。内廷皇族とは宮家として独立していない皇族の事を言い、上皇・上皇后、皇太后などの事を指します。

日常費とは私的な生活費のことで、この中には宮中祭祀の費用や宮中祭祀に携わる掌典職の給与も含まれます。ここで注目しておきたいのは宮中祭祀が皇室の私的な行為と位置づけられている点です。これには政教分離の原則が影響しており、後から詳しく説明しますが宮中祭祀のうち大嘗祭の費用以外はすべてここから支出されています。

内廷費として支給されたものは御手元金と言われ、皇室の持ち物として扱われることになっており、宮内庁が経理を担当する公金ではありません。

 

皇族費とは「皇族としての品位保持の資に充てる」ために各宮家の皇族に支給される御手元金で一時金もこれにあたる

皇族費は皇室経済法第6条に基づいて「皇族としての品位保持の資に充てる」ことを目的として各宮家に支給される日常費です。皇族という言葉には天皇を含んでいないことから、各宮家に支出される費用であることが分かります。

皇族費には毎年一定額を支出するものと新設の宮家として独立の生計を営む場合及び皇族の身分を離れる者に対して一時金として支出されるものの2種類があります。

まず、年額が支払われるものについて宮家の当主を1とした場合、妃は2分の1、成人の親王・内親王は10分の3、未成年の親王・内親王は10分の1の額が、独立の生計を営む内親王については2分の1が支出されます。

新設の宮家として独立の生計を営む場合及び皇族の身分を離れる者に対して支出される一時金について、前者には既に独立の生計を営んでいる皇族に支給される皇族費の二倍に相当する額が、後者には独立の生計を営む皇族について算出する年額の十倍に相当する額が支出されることになっています。

皇族費は内廷費と同様に、御手元金となり宮内庁が経理を担当する公金ではなく私的な費用として扱われます。

 

宮廷費とは公的活動に必要となる宮内庁が経理を担当する公金で大嘗祭の費用もここに含まれる

宮廷費は儀式や国賓や賓客の接遇、行幸費、皇居などの施設整備費など公的活動に必要となる経費を指します。これは公的活動に用いられる費用ということで内廷費や皇族費のような御手元金とはならず、宮内庁が経理を行う公金として扱われます。

ここで注目しておきたいのは大嘗祭費は宮廷費から支出されるということです。先述のように、一般的な宮中祭祀の費用は内廷費から支出されるにもかかわらず、即位後最初の新嘗祭である大嘗祭の費用については公的資金である宮廷費から支給されるのは大嘗宮の造営などに多額の費用を要することや、皇位が世襲であることに伴う一世一度の重要な伝統的皇位継承儀式として公の性質を持っていることが挙げられます。

これについて、政教分離の原則に逸脱するという訴訟が何件か提訴されていますがこれらはすべて政教分離に反しないとの判決が出されています。

 

【まとめ】皇室の費用である内廷費・皇族費・宮廷費の違い

まとめ

内廷費:天皇と内廷皇族の御手元金となる私的な日常費。宮中祭祀の費用もここに含まれる。

皇族費:皇族の御手元金となる私的な日常費。「皇族としての品位保持の資に充てる」ことを目的としており、年額支給のものと一時金として支給されるものがある。

宮廷費:公的活動に必要となる経費。宮内庁が経理を担当する公金で大嘗祭の費用はここに含まれる

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